DATA COLUMN — 05
WIND CUTOFF LINE インを見切る風速は、会場ごとに違う
「風が強い日はインを疑え」——では具体的に何mからか。会場ページで使っている風速帯データを1枚に集約し、24場それぞれの「見切りライン」を一覧にしました。
検証ルール
- 対象: 2023年8月4日〜2026年8月3日の全24場・BOAT RACE公式の競走成績(各会場ページと同一の集計)
- 風速帯: 無風〜1m(基準帯)/ 2〜3m / 4〜5m / 6m以上 の4区分で、各帯のイン(1コース)1着率を算出
- 見切りライン = 基準帯からイン1着率が5pt以上低下する最初の風速帯(会場ページの警告表示と同一定義)
- 数値は集計期間の実績であり、将来の傾向を保証するものではありません
風はイン1着率を平均9pt削る
24場の単純平均で、イン1着率は無風帯の58.4%から風速6m以上では49.3%へ——約9ポイント下がります。ただしこの「効き方」は会場によって大きく違います。
見切りラインの分布 — 2〜3m: 6場 / 4〜5m: 11場 / 6m以上: 2場 / ライン到達なし: 5場
| 会場 | 無風〜1m | 2〜3m | 4〜5m | 6m以上 | 見切りライン |
|---|---|---|---|---|---|
| 若松 | 65.7% | 57.6% | 54.2% | 49.0% | 2〜3m |
| 唐津 | 63.9% | 57.5% | 52.6% | 47.6% | 2〜3m |
| 蒲郡 | 62.8% | 55.6% | 51.9% | 48.2% | 2〜3m |
| 福岡 | 62.0% | 56.6% | 54.4% | 55.2% | 2〜3m |
| 桐生 | 56.1% | 49.8% | 47.9% | 46.2% | 2〜3m |
| 鳴門 | 53.9% | 47.8% | 44.0% | 40.1% | 2〜3m |
| 徳山 | 67.6% | 64.4% | 58.8% | 54.9% | 4〜5m |
| 下関 | 65.3% | 60.4% | 54.0% | 54.8% | 4〜5m |
| 大村 | 64.3% | 60.5% | 59.0% | 61.1% | 4〜5m |
| 芦屋 | 62.3% | 60.1% | 57.3% | 52.9% | 4〜5m |
| 児島 | 61.4% | 56.6% | 51.4% | 48.4% | 4〜5m |
| 常滑 | 61.4% | 59.6% | 55.4% | 47.8% | 4〜5m |
| 津 | 60.9% | 56.2% | 54.9% | 50.5% | 4〜5m |
| 丸亀 | 60.6% | 56.1% | 53.3% | 52.5% | 4〜5m |
| 住之江 | 59.7% | 58.0% | 52.3% | 55.0% | 4〜5m |
| 宮島 | 59.4% | 55.2% | 51.6% | 46.4% | 4〜5m |
| びわこ | 57.7% | 53.3% | 50.6% | 44.0% | 4〜5m |
| 浜名湖 | 54.6% | 55.2% | 50.1% | 45.8% | 6m以上 |
| 三国 | 54.1% | 53.3% | 52.9% | 47.2% | 6m以上 |
| 尼崎 | 59.5% | 59.6% | 58.7% | 54.9% | — |
| 多摩川 | 53.0% | 54.7% | 51.8% | 50.3% | — |
| 平和島 | 46.2% | 43.7% | 44.9% | 43.7% | — |
| 江戸川 | 44.9% | 49.2% | 48.5% | 45.7% | — |
| 戸田 | 43.9% | 42.9% | 40.5% | 40.4% | — |
数値=各風速帯のイン1着率。橙のセルは基準帯(無風〜1m)から5pt以上低下した帯(会場ページのalertと同じ定義)。
風速2〜3mで既に崩れる6場
表の上段——福岡・蒲郡・唐津・桐生・鳴門・若松の6場は、風速2〜3mの「そよ風」で既にイン1着率が5pt以上落ちます。
たとえば唐津は無風63.9%に対し2〜3mで57.5%(−6.4pt)、桐生は56.1%→49.8%と50%の大台を割り込みます。これらの場では「風速計に2以上の数字が出ていたら、もうイン絶対視をやめる」が実測に基づくラインです。逆に最多グループは4〜5mで崩れる11場——多くの場では「4m」が一つの目安になります。
「風に強い」には2種類ある
ライン到達なしの5場(尼崎・江戸川・平和島・多摩川・戸田)を「風に強い」と一括りにしてはいけません。中身は正反対の2タイプです。
1つ目は本当に風に負けない場。尼崎(59.5%→54.9%)と多摩川(53.0%→50.3%)は、もともと高いイン信頼が強風下でもほぼ維持されます。多摩川が「日本一の静水面」と呼ばれる所以がデータにも表れています。
2つ目は最初から低くて、下がりようがない場。戸田(無風でも43.9%)・江戸川(44.9%)・平和島(46.2%)は、無風時点でイン1着率が全国平均を10pt以上下回っています。江戸川に至っては2〜3mでむしろ49.2%へ上がる始末——風以前に水面そのものがインに厳しいのです。この3場は「風に強い」のではなく「常に警戒」が正解です。
まとめ
- 風はイン1着率を平均9pt削る(無風58.4%→6m以上49.3%、24場単純平均)。
- 見切りラインは会場ごとに違う。2〜3mで崩れる6場、4〜5mで崩れる11場、6m以上2場。
- 福岡・蒲郡・唐津・桐生・鳴門・若松はそよ風で見切り。風速計の「2」が合図になる。
- 「ラインなし」の5場は2タイプ。尼崎・多摩川は真に風に強く、戸田・江戸川・平和島は最初から底値。
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